(遅くなったアップですが、皆さんに素晴らしさをご報告いたします!)
ある姉妹(教会ではみな兄弟姉妹なのです)の何気ないひとことがそもそもの始まりです。
日を追って「わたくしも!」という方が次々増えました。
ついには写真にある通りの大勢になりました。
「どうして教会がミレーなの?」ですかって… そうですよね。
その訳を少しだけお話ししましょう。
ジャン-フランソワ・ミレー(Jean-François Millet)
ジャン=フランソワ・ミレーは、1814年にフランス西北部の
グリュシー村で生まれました。
小さい頃から絵を描くのが好きだったミレーは、パリの美術学校
へ 通い、プロの画家になります。
1849年には、パリから少し離れたバルビゾン村に移住。この村で
最初に描いた大作が、 《種をまく人》でした。
1875年に亡くなるまで、ミレーはバルビゾン村に住みつづけ、
大地とともに生きる農民たちを、聖書的な思いを込めて描きました。
フランスの首都から60kmほど離れたところに「フォンテーヌブローの森」という大きな森があります。 その森のまわりにある村のひとつがバルビゾン村です。
19世紀前半、この村にはミレーを含めてたくさんの 芸術家が集まっていました。
彼らは、この村の名前をとって「バルビゾン派」と呼ばれています。
1978年開館
最初のコレクションであるミレーの《種をまく人》をはじめ、ミレーを中心としてバルビゾン派の作家、ヨーロッパの主要な風景画家の優れた作品を収集し、今や「ミレーの美術館」として広く親しまれています。
所蔵品の総点数は、現在、約1万点にも及びます。
2004年には、本館に加え新たに南館が開館し、2009年には常設展をリニューアルし、ミレーやバルビゾン派の作品を中心とした「ミレー館」がオープンしました。(美術館のホームページより)
落ち穂拾い、夏 種を蒔く人
落ち穂拾い、夏
1853年作 縦38.3㎝ ×横29.3㎝
落穂拾いとは、収穫後の田畑に散らばる稲穂や穀物の茎穂を拾う作業。ミレーは、収穫期の刈り入れが終わった後の畑で落ち穂拾いをする貧しい人々に着眼した。(art-library.com)
ほぼ同じ構図のもう一枚の「落ち穂拾い」がパリ・オルセー美術館にあります。
「落ち穂拾い」については、聖書の「レビ記23章22節」「ルツ記2章2節」に出てきます。
レビ記23:22
畑から穀物を刈り取るときは、その畑の隅まで刈り尽くしてはならない。
収穫後の落ち穂を拾い集めてはならない。貧しい者や寄留者のために残しておきなさい。
わたしはあなたたちの神、主である。
ルツ記2:2
モアブの女ルツがナオミに、「畑に行ってみます。だれか厚意を示してくださる方の
後ろで、落ち穂を拾わせてもらいます」と言うと、ナオミは、「わたしの娘よ、行って
おいで」と言った。
種を蒔く人
1850年作 縦99.7㎝ ×横80.0㎝
代表作の一つ『種を蒔く人』は、岩波書店のマークになっています。
また、この絵は、ヨハネ福音書12:24を絵画化したとも言われています。
ヨハネ福音書12:24
一粒の麦は、地に落ちて死ななければ、一粒のままである。だが、死ねば、多くの実を結ぶ。
(イエスの十字架上の死とそれによる私たちの救い)
『種を蒔く人』は、1977年にオークションで競り落とされ、山梨県立美術館に来ました。
美術館入口 | 昇仙峡にて |
美の共演三姉妹 | 昇仙峡にて |
地図(美術館のホームページより転載) |